回想 ゲームをダビングして使う時代

このブログ、1年以上更新もしないで放置してました。

そもそも普通のサラリーマンがブログで複数記事を書くなんていう荒技は到底不可能な上に同じテーマ(ゲーム関連)で2つもブログなんて運営できません。

一度はスマホ関連でしばらく記事書いていましたが、スマホに特化するつもりもさらさらないのでどうしようかと思案していたら1年経ってしまいました。

ということで、突然ですが一旦ブログのテーマとか難しいことは考えずに思いついたことを書いていこうと思います。

1回目の今回はゲームのコピーについてです。著作権法違反の話?いえいえ、かつてPCがマイコン、稀にパーソナルコンピュータ(略してパソコンではなくパーコンと呼称していたメディアもありました)と呼ばれていた時代のお話です。

今でこそゲームソフトはインターネット経由でダウンロードするのが当たり前になっていますが、その昔ゲームというのはカセットテープで販売されていた時代がありました。今の世代の方には信じられないかもしれませんね。データというのは音声信号に変換できるため、そのデータ音声信号を音として録音したメディアがカセットテープだったのです。

わかりやすく例えると、FAXがいい例かもしれません。FAXは受話器で音を聞くとピーガーガーガーという音が聞こえますが、あれもデータを音声信号に変換したものです。特徴としては「むちゃくちゃ遅い」ということでしょうか。FAXはまだ9600bps(今風にいうと9.6kbps。G4だともう少し早い)ですが、昔のカセットテープの読出し速度はそれこそ1200bos(1.2kbps)でも高速!と言われていました。

そんな「高速!」なカセットテープに入ったゲームはそれこそロードし終わるのに5分くらいかかるのは当たり前でした。しかも今のようにHDDなんていうものはありませんからゲームをプレイするたびにカセットテープを再生してピーガー音聴きながら5分間(この5分というのはそれでも短い方だったと思います)じっと待っているのです。

カセットテープは磁性体が薄いフィルムに蒸着されたメディアです。フィルムなので非常にデリケートです。テンションがかかると切れてしまったり、リールに巻かれているのでそれこそ絡まってしまったり折り目がついてしまったりするとデータが正しく読み出せなくなります。仕組み上物理的にカセットプレーヤーのヘッドとテープが接触するので、極論すると再生するたびにどんどんメディアはヘタってしまい、最後はデータが読み出せなくなるというのは当たり前でした。

カセットテープではデータは必ず頭から入っているため、巻き戻して必ず頭から再生しなければなりません。つまり、一旦データを読み終えたら必ずリワインド(巻き戻し)して次回のロードに備えるのです。

そんなカセットテープを毎回再生しては巻き戻し、を繰り返すとせっかく買ったゲームのカセットテープがいつか読み出せなくなってしまう危険性と隣り合わせになりかねません。そのためゲームをカセットテープで購入したら、一旦ダビングをしてカセットテープを複製し、そのダビングテープを毎回使用するのが当たり前でした。

これ、今で言うところのコピーです。

当時はそういう用途でのコピーは私的利用に範囲の合法どころか雑誌などでも推奨されていた気がします。カセットテープのデータには暗号化やスクランブルなんていうものはありませんでしたから、単純にダビングすれば複製できました。もっともアナログ的なコピーですので音声は劣化しますが、1回ダビング(通称子コピー。ちなみに子コピーのコピーは孫コピー。そのコピーはひ孫コピー)データとして読み出すだけなら特に支障はありません。言ってみれば、ゲームはダビングしてからプレイするのが半ば常識だったと言えます。そんな時代があったのです。

カセットテープのダビングは結構面倒で、ます収録側のデッキでダビング用カセットテープを入れ録音を開始したら、速やかに再生側のデッキでオリジナルのテープを再生し、ピーガー音がしなくなるまでひたすら待ちます。そのうちダビングをしやすくする、2台のカセットデッキを搭載したダブルカセットデッキが発売され、カセットテープを入れたらワンタッチでダビングできるようになりました。そんな夢のようなダビング環境を手に入れるべく私もダブルカセットデッキを買いました。

当時パソコンなんていうのはほとんど誰も持っていません。ただ、パソコンが1台あればいろんなゲームが楽しめるという憧れの製品だったのは確かです。今でこそゲーム機というのは本体1台でいろんなゲームがプレイできますが、ファミコン発売以前の当時はそんな夢のようなことはパソコンを買わないと絶対実現できないことでした。

そんな夢のような環境は全てカセットテープが担っていたと言っても過言ではありません。だからこそオリジナルテープをとても大切に扱い、タビングして複製したカセットテープの方を常用していたのです。

当時もし今のようにパソコンが普及していれば、今では考えられませんが誰かがゲームを買えばコピーは簡単に作れますから気軽に友達にダビングしたゲームをあげるなんていうことをみんながしていたかもしれません。一般的に黎明期というのはなんでもありなことが多いですが、パソコンにもそんな時代があったのです。

回想 ゲームをダビングして使う時代” に対して1件のコメントがあります。

  1. clover より:

    なんかいろいろ進化してて見たときびびった(笑)
    とりあえず、気ままなブログでもいいと思います。

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