500円前後のMVNO格安SIMでモバイルWi-Fiに挑む

18年間ドコモユーザーである私ですが、キャリアで契約した際の7GB通信量制限で困る程データ通信をしていません。3GBでもギリギリ収まっていました(ブログネタ探しで3GB弱は毎月使っていたのです)。ですのでXi契約のプランは「タイプXiにねん」と「Xiパケ・ホーダイ ライト」でした。

ところが、仕事で自腹電話をしている関係でIP電話(基本料が不要のIP-Phone SMARTや、通話料半額の楽天でんわ)を活用していたものの、計算上Xiカケ・ホーダイにして電話代を定額にした方が若干お得だったので思い切ってXiカケ・ホーダイに契約変更しました。

ここで問題になったのが、Xiカケ・ホーダイで通信量3GBをまかなうためのプランが5GBの「データMパック」になり、支払い総額で値上がり(つまり、Xiカケ・ホーダイにしてもお得にならない場合が増える)してしまうことが確実だったことです。

そこで妙案を思いつきました。2GBの「データSパック」を契約して、格安SIMを使ってモバイルWi-Fiでの通信をメインにすればいいのでは?

昔b-mobileのU-300(300kbps)で十分満足していたこともあり、最近のワンコインSIMの250kbpsの速度でも私は耐えられるのではないか、と。

そこで、月額500円前後のワンコインSIMとして
・ヨドバシSIMでおなじみワイヤレスゲートの480円プラン(250kbps):月額税込480円
・DTIのワンコインSIMのパイオニアServersMan SIM LTE(250kbps) :月額税込み504円
の2種類を契約して使い倒してみました。NTT DocomoのLTEモバイルルーター L-03Eで使います。スマートフォントとはWI-Fi接続になります。

結果として私が常用することに決めたのはヨドバシSIMでしたが、同じ250kbpsのベストエフォートでも両者は大きく異なります。

NTT Docomo L-03E

高速なのはどちらか

ベストエフォートで250kbpsですからどちらが高速かなどという比較は意味がないように思えますが、実は時間帯に関わらず体感的には大きな差があります。

まず、速度計測結果を見てみましょう。計測に使用したのはiOSアプリのRBB TODAYです。

Wireless Gate 480(RBB SPEED)
ヨドバシSIM ワイヤレスゲート480円プラン

ヨドバシSIMは下り370kbps、上り780kbpsです。測定する度に当然多少前後しますが、夕方19時ごろでほぼこのような速度です。250kbpsよりは速度が出ています。

DTI ServersMan SIM LTE ERROR(RBB SPEED)
ServersMan SIM LTE

あれあれ?エラーで測定できません。
昨年末に測定した時には普通にできていました。考えられるのは最近になってRBBTODAYでの測定をDTI側でブロックしていることくらいしか考えられません。

仕方がないので、別の速度計測アプリを用意しました。今度はSpeedSmartというアプリです。

Wireless Gate 480(SpeedSmart)
ヨドバシSIM ワイヤレスゲート480円プラン

ヨドバシSIMは下り690kbps、上り460kbpsです。これも当然測定する度に当然多少前後します。250kbpsよりは速度が出てることは変わりません。
Latencyとはデータを要求してから実際に送られてくるまでの時間ですが、これが247msとちょっと長いです。

DTI ServersMan SIM LTE(SpeedSmart)
ServersMan SIM LTE

ServersMan SIM LTEは下り1.05Mbps、上り3.75Mbpsです。どこが250kbpsなのかと疑いたくなるような高速通信です。ServersMan SIM LTEは上り回線がかなり高速で、ブログのデータ送信などはサクサク感満載でした。Latencyも33msでヨドバシSIM ワイヤレスゲート480円プランと比べるとかなり反応が早いです。

これらの結果は実際にウェブブラウジングをしていても、ゲームをやっていても忠実に反映しています。割とサクサク動くServersMan SIM LTEに対してヨドバシSIMはタイムアウトを頻発する時があります。特に『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』をプレイしていると、ヨドバシSIMはかなり待たされ、ヒドい時はかなりの頻度でタイムアウトになります。

Wiz waiting
ヨドバシSIMはこの画面の時間が長い!

全般的に、速度の面ではServersMan SIM LTEが優秀です。とても月額504円とは思えません。ヨドバシSIMより24円高いですが、その差は確実に24円以上存在します。

それではServersMan SIM LTE一択かというと、そうでもないのです。

使ってみて初めて分かった”制限”の煩わしさ

この項目はあくまでも主観です。しかも、大量に通信しない人にとってはなくても同然の”制限”で気にならないかもしれません。

iPhoneを使っていると、アプリのアップデート通知が来ますね。アプリのダウンロードもアップデートも50MB以上の容量がある場合はiOSの場合Wi-Fi通信でないとアップデートできない仕組みになっていますが、モバイルWi-Fiを使う場合iPhoneはWi-Fiで通信していると見なしてくれるので容量が50MB以上でも更新データをダウンロードできてしまいます。アプリのダウンロードも同じです。これが以外に便利で、Wi-Fi環境にいないとアップデートできない、ダウンロードできないというストレスから解放されますのでいつでもアプリアップデートし放題、ダウンロードし放題になります。

ところがある日、3日間ほど連続してその恩恵にあずかってアップデート&ダウンロードをしまくったことがありました。その時は高速なServersMan SIM LTEを使っていましたが、そのとき使った容量は3日間で400MB〜600MB(あまり正確に覚えてません)くらいだったと思います。

悪夢は突然やってきました。ツイッターもタイムラインが突然更新できなくなり、ウェブブラウズもまともにできなくなったのです。

おかしいなと思いダウンロード速度を計測すると、良い時でも10kbps以下しか出ていませんでした。その状況はその日1日続き、全く復旧の匂いすら感じられません。

3日くらい間を置いて、再び同じ時間帯に試したところ今度は普通に接続できました。ServersMan SIM LTEはどうも連続する数日間での累計通信量がある一定の容量を超えると速度制限がかかるみたいです。

一旦速度制限を課されると、もともと低速で絞られているところを更に大きく絞ってくるのでほとんど繋がらないと言っても過言ではありません。

ヨドバシSIMもきっと同じだろうと思って、同じ程度の通信量で3日間使い倒してみました。が、何も起こりません。もともと体感的にもデータ上も常に遅いのですが、その遅いのがずっと続くだけで良く言えば「低速安定」です。そのまま数GBまで一気に使ってみましたが、やはり「低速安定」でした。ヨドバシSIMは速度が規定値通り遅い代わりに通信量の規制がない正真正銘の「(低速)使い放題」だったのです。

先のRBBTODAYでの速度計測エラーも同じですが、ServersMan SIM LTEは実は使い倒したいユーザーにとっては邪魔な各種制限が存在します。快適さでは圧倒的にServersMan SIM LTEですが、いざ大容量通信を短時間に行ってしまうと制限喰らって肝心の通信ができなくなってしまうのです。

私は常に数百MBもの通信を継続的にするわけではありません。しかしながらそういう自体になった場合にほとんど使い物にならなくなるServersMan SIM LTEを私はちょっと使い難いと感じてしまいました。

これが「常用することに決めたのはヨドバシSIM」であるの理由です。多少遅かろうと、それさえ受け入れればあとはストレスフリーである方が重要だと判断したからです。通信遮断に等しい制裁を科されるServersMan SIM LTEの制限の煩わしさよりも、多少待たされようが必ず通信できる方をとったということです。

通信制限を課される可能性がないのであればDTIのServersMan SIM LTEの方が快適です。とにかく自由に使わせてくれないと嫌だと言うひねくれ者にはヨドバシSIMのワイヤレスゲート480円プランをお勧めします。

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