端末価格実質0円廃止に期待するもの

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かなり久しぶりに記事を書いています。
何かネタがあれば書こうと思いつつ、なかなか定期的に記事を書くのは難しいですね。

さて、先週ニュースで大々的に携帯電話の通信料金引き下げが報じられました。事の発端は安倍総理の「携帯電話が高い」発言です。一国の総理大臣がそんなこと言うもんだからさあ大変です。総理大臣の指示という大義名分で強制的にコトが進みました。

消費者目線で言えば、対象が何であれ高いより安い方がいいに決まっています。ただ今回の一件については個人的にちょっと疑問を感じます。本当にこんなことでいいのでしょうか。

MNP向けは実質0円

MNP(モバイルナンバーポータビリティ制度。電話番号そのままでドコモ、au、ソフトバンクなどのキャリアと契約できるようにする制度)でキャリアを移るとスマートフォンの端末価格がそもそも0円だったり、毎月の割引により2年間で端末価格分を相殺する割引があったりします。

一方で普通に機種変更するユーザーはそこそこの値引きで端末を買わされ、そんなに電話しないのに通話料金定額プランを強制され、そんなに通信しないのに必要以上に高いデータ通信料金を契約させられ、その分の利益がMNPでのユーザー獲得のための値引きの原資になっているのは確かに不公平ではあります。

私はドコモを15年以上契約している超優良ユーザーです。そんなMNP優遇を苦々しく思っていました。私のように、長く同じキャリアを使っていて他キャリアに移ろうとしないユーザーは多分同じ考えでしょう。MNPしない理由は以下の1つだけです。

「長年使っているキャリアメールが変わるのは困る」

同じキャリアで契約している家族間の通話は無料(全員が定額通話プランなら構わないですけどね)であることも、自分1人で単独でMNPすることに躊躇する理由に挙げる人もいるでしょう。家族全員MNPすればいいのですが、1人でもキャリアメールに固執するとMNPできません。

長年同じキャリアを使っているとキャリアメールに固執せざるをえなくなるものです。
最近でこそLINEで連絡する文化ができ、さらにキャリアメールは使わないので電話番号さえ変わらなければ問題ないと考えるユーザーが増えてきていると思います。

LINEが最初から存在する時代に携帯電話を持ち出した世代はキャリアメールに固執する理由がわからないのではないでしょうか。もし自分がその世代だったらそう感じるのは間違いありません。ところが、安倍総理含めて携帯電話が高いから何とかすべきとだと考え、それができる権力を持っている人達は困ったことに「長年使っているキャリアメールが変わるのは困る」人達なんですね。だから国民皆が携帯電話料金が高い、不公平だと思っていると思い込んでいるのです。

そこを解決すれば支持率が上がる、好印象を持ってもらえる、と次の選挙のことを考えて携帯電話の料金を安くしてあげますよ、と花火を打ち上げたわけです。

確かに総務省管轄の免許事業ですが…

携帯電話は電波法を管轄する総務省の管轄です。各キャリアは国から周波数を与えられてそこで携帯電話ビジネスをしている関係で政府の指示には従わざるをえません。
だからこそ携帯電話の料金を下げろという首相の指示に従わざるをえなくなるんですね。

しかし、いくら免許事業とはいえども自由競争ビジネスなので料金形態はその企業が自由に決めるべきです。料金が高ければ市場にそっぽ向かれるだけですから極論すれば市場が裁定を下しますので政府が口を挟む必要はないのです。

安倍総理が「携帯電話の料金が高い」とぽろっと口にして、それを新聞やテレビが報じ、それに同調する世論が反応し、その世論でキャリア自らが料金の見直しに着手、他のキャリアも追従せざるをえなくなるという状況が健全な流れだと思います。まあ、MNPは顧客争奪戦なので料金の見直しに着手すれば端末価格は上がりますからMNPで顧客が逃げるという悪循環になりかねないので誰が最初に動くかは実はチキンレースだったりするのかもしれませんね。

すでにMVNOがあるじゃないですか

端末価格が高い、料金が高いというのであれば、今は市場努力によって生まれた格安SIM、格安スマホと呼ばれているMVNOやSIMフリースマートフォンがありますからユーザーはそちらを利用すればいいだけではないでしょうか。

実は市場に良い選択肢が存在するにもかかわらず、政府がキャリアに対してビジネススタンスの変更を強制するのはいかがなものでしょうか。

料金が高いと不満を口にするユーザーにも、その選択肢は提示されているのです。キャリアメールに固執するしないに関わらず、ユーザー自身が現在契約するキャリアでの継続契約を望むのであればそれはそれで構わないのではないでしょうか。

MVNOに移るとキャリアメールが使えなくなるから困る?私個人の考え方ではありますが、そこに固執するのなら今お使いのキャリアの料金プランに従って契約を継続すれば良いのではないでしょうか。キャリアメールはあくまでもそのキャリアのサービスの一つですので、それが必要不可欠なものであれば今の状況は仕方がないことです。

実質0円廃止で期待するもの

本来はタダで手にはいるはずがないスマートフォンなどの端末自体の価格についてです。
実質端末価格は、2年間契約を継続する間に必要以上に高い料金プランを払い続けることで相殺される仕組みですが、機種変更したユーザーの実質端末価格が4万〜5万円で、MNPユーザーよりも値引きが少なく不公平なのは確かに問題です。

しかし、顧客数が多ければ多いほど収入が増えるというビジネスモデルが携帯電話事業なので、顧客数を増やすために実質端末価格0円で顧客を集めるのは仕方がないことだと私は思います。それでもそのビジネスモデルが悪なのでやめましょうというのであれば、次のようなプランを要望します。一時期そういう流れになった時代が過去にあったんですけどね。

端末価格はMNP、新規、機種変更とも同一価格。
通話料金は定額プランと従量制プランが自由に選べる。
データプランは速度が出るのでMVNOより高くても構わないが、MVNO並みの多様なプラン。
通話料金とデータプランの組み合わせ方に制限を設けない。

同じサービスを受けるのであれば価格は安いに越したことありません。今回は民間企業のビジネスモデルに政府が口を挟んだことが問題ですが、せっかくの機会ですので携帯電話ビジネスがより健全な市場になるよう各キャリアには知恵を絞っていただきたいです。

1 Response to "端末価格実質0円廃止に期待するもの"

  • nimu says:
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