ツートップ以外売れない、日本メーカー潰しの愚策じゃないの?NTTドコモ 2013年夏モデルのスマートフォンに思うこと


NTTドコモの2013年夏モデルが発表になりました。個人的にはドコモのAndroidは大きさと重さとバッテリー容量の違いに加え、赤外線通信、おサイフ、防水機能の有無位しか違いがないと思っています。

しかし、実際にはメーカーの差は存在します。開発力や、販売台数に起因する開発資金の差が使い易さに直結するメーカーの差に繋がるのですが、販売台数が稼げなければ事業として成功しないので予算はドンドン削られて行き、メーカー間に製品の差がついてしまいます。

ソニーだけではなくシャープや富士通、パナソニック、NECカシオといった是非日本のメーカーには頑張ってもらいたいのですが、こともあろうかドコモは今夏モデルからドコモのツートップの称して「シャープや富士通、パナソニック、NECカシオのスマートフォンはお勧めしないので買うべきじゃないよ、だから値段も安くしないからね」という、日本のメーカー切り捨てとも取れる愚策をぶちまけました。日本のメーカー守る意味もある、とiPhoneを導入しなかった心意気は何処へ行ってしまったのでしょうか。いろいろ書きますが、あくまでも個人的見解です。

Docomo_TwoTop

「ツートップ」はSONYのXperia AとSamsung Galaxy S4

ドコモは、人気の高い機種の実売価格(2年使用前提の月々サポートによる割引後の価格)を下げて買い易くする施策を発表しました。その人気の高い機種をSONYのXperia AとSamsung Galaxy S4に設定し、ドコモを10年以上利用している既存顧客向けに更に割引を積み増しすることで、最も割り引きを受ける場合SONYのXperia Aは実質5,000円程度、Samsung Galaxy S4は1万円台半ばになります。

その他のメーカー製のスマートフォンは、実質価格が2万円台後半から4万円台前半になります。

裏を返せば実質価格が2万円台後半から4万円台前半な製品が「ツートップ」より高い理由は「人気の低い機種」だからです。つまり、売れない機種です。だから安くしてまで売りませんよ、と。そこにシャープや富士通、パナソニック、NECカシオが入ってしまっています。シャープや富士通、パナソニック、NECカシオのスマートフォンは一体誰が買うんでしょう?

そもそも販売促進費分で値引きした実質価格表記が個人的には気に入らないのですが、その数字でドコモが顧客にアピールしている以上、パッと見で安い製品に顧客の目が向けられるのは想像に難くありません。だから、ツートップ以外は売れないのは自明の理です。

ほっといても売れるXperiaとGalaxy

現行モデルのXperia ZとGalaxy S3は市場で高く評価されていました。雑誌などでスマートフォン特集が組まれても最初に出てくるのはXperia ZとGalaxy S3でした。

海外でもその2機種はかなり評判が高いので、日本だけでなく世界的にも売れるスマートフォンだったのです。

評判がいい売れている機種を自分も欲しいと思うのが消費者心理というもので、Xperia ZとGalaxy S3を欲しいと思っていた顧客は確かに多かったでしょう。ですからもちろんその最新機種であるXperia AとGalaxy S4もほっといても売れるに決まっています。

そこに輪をかけて販促費で値引きする訳ですから、その2機種だけが売れるのは間違いありません。他の機種は「イマイチ」なうえに「高い」し「買いたいと感じるだけの魅力に欠ける」ので、それこそ大幅値引きでもして価格的メリットがなきゃみんな買いません。

つまり、ドコモはシャープや富士通、パナソニック、NECカシオを売る気がないのです。売れなきゃ開発費がまた削られて次期モデルが更にしょぼくなるか、下手すりゃスマートフォン事業から撤退です。

これでは、結果的にドコモがiPhoneを導入してもしなくても、シャープや富士通、パナソニック、NECカシオにとって結果は一緒ではないでしょうか。

今回のドコモは、今までiPhoneを導入しない言い訳に挙げていた「iPhoneの販売比率が上がると日本のメーカー製が売れなくなるから、日本のメーカーを守るためにもiPhoneは導入できない」という方便すら構っていられない程、自分達の足下が危うくなったということなのでしょう。

ほっといても売れる魅力を身につけたドコモのスマートフォンは、グローバルモデルが海外でもほっといても売れる程魅力にあふれているのです。それこそ「高くてもこれが欲しい」と指名買いされるわけですから、数を売りたければそれ以外のモデルこそ安く販売する必要があるのではないでしょうか。

結局はNMPでの顧客流出を止めて、かつコンテンツで営利を得ることに注力したいと二兎を追う

iPhoneはAppleのストア経由でしかコンテンツを販売できません。iPhoneが売れてもドコモには実入りが少ないのです。常々「土管屋にはなりたくない」といっていたドコモにとって、iPhoneを売ることは単なる回線キャリアの役割(回線というデータの通り道(土管)を提供するだけ、の意味)しか担えないので手を出したくないのです。

現実的にはそれにこだわっているうちに顧客がiPhoneを求めてauやソフトバンクへ転出し続けていて、もう取り返せないところまで来てしまいました。

そこでドコモが選んだ道は、既存の顧客を評判のいいAndroidスマートフォンを安く販売してつなぎ止める、という愚策です。そのためにXperiaやGalaxyという、買っても後悔しない、購入意欲をそそる端末のバラマキに走った訳です。

iPhoneを販売するという最終手段を取る前の、最後のあがき、といったところでしょうか。もしこれでNMP転出に歯止めがかかれば、今後も同じ施策を取らざるを得ないでしょう。全モデルに販促費をばらまき続ける「オールトップ」では体力が持たないはずなので「ツートップ」で2モデル程度に絞って販促費を投入するのが精一杯だとすると、ソニー、シャープ、富士通、パナソニック、NECカシオといった日本のメーカーのうち少なくとも数社は必ず「ツートップ」から外れるのは確実です。

ドコモに見放されたその数社は…iPhoneが幅を利かすauやソフトバンクでも鳴かず飛ばず、開発費がかけられないから評判は良くならず、海外でも受け入れられず遂にはスマートフォン事業から撤退、というシナリオは不可避です。

ドコモが二兎を追うことでデバイスメーカーが付いて来れなくなり、スマートフォンのラインナップが減って不利益を被るのは最終的にはユーザー、という図式が成立します。

提言: もっと長く販売し、時間の経過ごとに販売価格を下げればいい

半年に1度新モデルを大々的に発表するのは構いませんが、旧型になってしまった半年前のモデルの性能は、今や日常使いに困る程低い訳ではありません(スマートフォンに何を求めるかによりますけどね)。

ところが今や1年前のモデルの場合、スマートフォンケースや液晶保護フィルムなどのアクセサリーですら販売店で見かけなくなってしまいました。半年前のモデルのアクセサリーが市場から消えるのも時間の問題でしょう。ですので古いモデルを買ってもアクセサリーを選ぶ楽しさすら存在しないのです。ここがiPhoneとの大きな違いで、基本的に2年間同一形状であるiPhoneは今でもiPhone 4/4Sのアクセサリーは普通に販売されています。

そんな現実を見ていると、ユーザーは次から次へと新しいモデルを買わないといけない流れに乗せられてしまいます。しかし実際携帯電話として実用に困るようなことはないのです。

販売機種を絞り込むのもいいですが、ドコモは月々サポートのバラマキなんかやめて、発売後半年を経過したら徐々に価格を下げて1年半くらい同一モデルを販売してみたらどうでしょうか。全メーカーに半年ごとに最新モデルを投入してもらう必要もありません。せいぜい1年に1回の新モデルで、発売半年後に新色追加くらいで十分です。そのかわりにAndroid OSのバージョンアップへリソースを回すことで本当に長く使える端末が出来上がります。

7万から8万円もする高額商品をそもそも発売直後に5,000円とか1万円の見せかけの価格で販売する体力勝負的な商売がおかしいのです。ドコモユーザーを15年やっていますが、悪あがきはやめて各メーカーが長く(少なくとも2年くらいは)使える魅力を備えたモデルを、きちんと開発費を投入して作ってください。

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ツートップ以外売れない、日本メーカー潰しの愚策じゃないの?NTTドコモ 2013年夏モデルのスマートフォンに思うこと” に対して 3 件のコメントがあります

  1. taka より:

    ドコモも、努力しないと、、やばいんちゃう?
    ツートップ安く売っても、、

  2. 173210 より:

    >NMP

    どうせ面倒だからツートップ以外放置してるんでしょう
    やる気なさすぎ

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