起死回生なるか Xbox 360新ダッシュボード Twist Control
Eurogamerで、マイクロソフトが’Twist Control(ツイストコントロール)’と呼ぶ新しいXbox 360ダッシュボードがクリスマス前にリリースされることを伝えていました。
欧州、中東及びアフリカを管轄するマイクロソフトのXbox LiveプロダクトマーケティングマネージャーRobin Burrowes氏がGamescomのデモンストレーションにおいてXbox 360の次回アップデートで搭載するボイスコントロールや新たなコンテンツについて語りました。
新たな操作体型として提案されるのはXbox 360コントローラーを使ったフリック操作やKinectによる声や動きでのナビゲーションを実現です。
この簡単な操作体系により20,000アイテムにも及ぶXboxマーケットプレイスをより扱いやすくしていくそうです。
また、コアユーザーからのフィードバックを受けたアップデートによりXboxだけで友人とのコミュニケーションを容易にできるようにし、友人がオンラインに集まれば一緒にゲームをプレイできるようにする環境なども用意していくようです。ソーシャルネットワークの力をうまく利用しTwist Controlで実現する扱いやすい操作体系とともに、ゲームというコンテンツを中心にそれ以外の顧客層も増やして行こうという戦略のようです。
日本市場でこういった戦略により今後成功するのかどうかについては現実問題としてかなり厳しいと言わざるを得ません。すでにXbox不毛の地日本でもWindowsというPCのOSの分野では付け入る隙すらないと言えるほど確固たる地位を確立しているマイクロソフトですのでネームバリューに劣っているということはないにもかかわらず、Kinectのような新しいもの好き日本人的嗜好にマッチする可能性もあった革新的なデバイスが追加されてもなおXboxのシェアは伸びて行きません。
かつてはマニア向けとさえ言われていたAppleのMacがiPodから始めた戦略でその後日本市場で成功し続けて今日に至る現実とは大きく結果が異なっています。
新たなデバイスと新たな価値観を提示しユーザーに受け入れられたAppleと、ゲーム市場にソニーや任天堂と同じ価値観で参入し勝負に出たマイクロソフトの差が日本では特に顕著だったということで、出発時点でのボタンの掛け違いが今更修正できるとは思えません。
日本で売れないゲーム機のために日本人の嗜好に合致したゲームをわざわざ新規開発するようなことはできないため結果として売れている欧米向けゲームの言語ローカライズ化したXbox向けタイトルが中心になり、そこで嗜好が合わないとそのまま売れずに脱落するという完全なデススパイラルに陥っているのがマイクロソフトの日本市場での評価です。唯一の救いはPS3などで発売されるタイトルのXbox 360版が存在することである程度一般ゲーマーに受け入れられる余地が存在することです。
今のXbox 360は日本ではマニア向けゲーム機のような立場に追いやられていますが、Twist Controlという新しいダッシュボードにより日本市場で注目される時がくるのでしょうか。
Xboxは私はゲーム開発を公式のSDKでできるのですが、欲しくはありません。いらない人は譲って下さい。