E3で発表されるNintendo 3DS最新情報まとめ〜任天堂の意地と焦り
IGNで、任天堂から突如プレスリリースされたことで存在が発覚したNintendo DSi後継機となる「Nintendo 3DS」についての最新情報を掲載していました。
【情報源:IGN】
かなりの長文なので、内容を以下にまとめてみました。
- 商標登録したことから3DSは仮称ではなく最終名称の可能性あり
- 裸眼で3D表示に対応
- 3Dは右目と左目に視差分オフセットした映像を見せる技術で実現
- 任天堂かり公式発表こそないものの、3DS発表から一週間後にシャープが3D液晶を発表したことからシャープ製が濃厚
- 3D表示ON/OFF機能付き
- 発表されたのは北米でDSi XL(日本のLL)発売より前だった
- 実際の発売は2011年3月より前になる可能性あり
- DSiやDSi LLの値下げは3DS発売に向けての準備だと思われるので3DSは200ドル以下だろう
- 性能はWiiを凌駕しHD出力も可能なPS3やXbox 360と近い
- 以前噂があったNVIDIA Tegraモバイルチップセットは複数の開発系情報筋から採用されていないと聞いている
- 現行DSのゲームと互換性あり
- アナログコントローラーとランブル(振動)機能搭載
- Wiiリモコンと同様のモーションセンサー搭載の可能性も
- SEGA、Tecmo、Square Enix、Level-5を含め複数社が対応ゲーム開発に興味を示している
- Nintendo DSiと互換性があるので内側と外側にカメラ搭載、内蔵ストレージにダウンロードしたコンテンツ保存可能、十字キーやマイク、タッチパネル、2画面搭載
- GBAスロットはない可能性大
- DSゲームは2Dでプレイ
- 形状はNintendo DSiの上位互換であるために似ているか
- Mitsumi製ハードウェアを採用、上画面は16:9ワイドスクリーン、下画面は4:3
- Wi-Fiのみなのかなどネットワークに関しては言及なし
- 岩田社長はKindleの戦略を称賛していたので何らかの影響はあるかも
NVIDIA Tegraを採用しておりゲームキューブ並のスペックだとの噂はありましたが、どうもNVIDIA Tegraの採用はなく、ゲームキューブではなくPS3やXbox 360と同等だという情報なので非常に期待できます。ただし、現実問題としてはバッテリー容量に制限があるため、小型画面であるが故に高性能と言える範囲なのかも知れません。
IGNでは『Nintendo 3DS』が正式名称である可能性を指摘していますが、任天堂から突如発表されたのが3月23日で、商標登録は3月19日にされています。『Nintendo 3DS(仮称)』での発表に向けた商標登録の可能性もありますので一概に3DSが正式名称だとまでは言い切れません。
だた、3D立体視のゲーム機で2画面構成のNintendo DS後継機として『3DS』ほどぴったり来る商標はありません。
一番疑問が残るのは、海外市場でDSi XL(日本での名称はDSi LL)発売前に発表せざるを得なかったのは何故なのか、です。販売戦略のちぐはぐさを感じます。
E3発表後に任天堂はDSi LLを18,000円に、DSiを15,000円に値下げすると発表しています。同じく海外でも発売直後であるにも関わらず値下げを発表したようです。発売直後に購入したら数ヶ月で突然の値下げ、ユーザー無視の価格戦略にしか見えません。日本でも発売後たった8ヶ月での値下げです。
もちろん、3DS発表後は現行モデルとなるDSiシリーズを、少なくとも開発費を回収するまでは並売していく予定でしょうからこそ値下げしたことは間違いないでしょう。3DSが20,000円以下であった場合最新モデルであるDSi LLの販売落ち込みの憂き目に合うでしょうし、だからといって携帯ゲーム機としては高額かつ任天堂のゲーム機の中で一番高くなる20,000円を超える値付けは、ソニーがPSP goで実践して失敗した実績を横目で見ていますのであり得ません。
任天堂はDSi LL(DSi含む)の販売を継続し、3DSを投入するために消費者の反発を覚悟で既存DS系モデルの値下げに踏み切りました。当然『Nintendo 3DS』の価格は現在のDSi LLの価格とほぼ同額の20,000円辺りに設定してくるでしょう。
戦略としては間違っていません。
唯一発売直後の新製品値下げという点を除いては。
任天堂に限らず企業は長期的な成長戦略と経営戦略を持っています。任天堂社内には少なくとも5年10年スパンの計画はあったはずで、その中に3DSを今年度発売することが明記されていたとすると大企業任天堂らしからぬ失策です。
本当に失策なのでしょうか。
新規ゲーム機開発には莫大な予算と時間がかかります。その3DS開発予算を設備投資計画と経営戦略に盛り込んでいたとすると、本来3DSより早期に始まっていたDSi LL開発が今度は異端戦略であったことになります。しかしそんなことは起こりえないことは1980年代のようなバブル期ではない限り明白です。今回のDSiシリーズ値下げと同時に発表されたDSi LLのカラーバリエーション追加が本来の計画通りの発表でしょう。
ますます『Nintendo 3DS』の存在だけが整合性の取れない戦略に見えてきます。
そこまでして3DSを早期に発表した理由があるはずです。長期経営計画を大幅変更する判断がなされる程の何かが。
考えられる可能性は、これしかありません。
Stieve Jobs氏と任天堂 岩田社長/ソニー 平井CEO
任天堂の岩田社長はかつてAmazon Kindleのようなサービスを3G常時接続で検討していることを Financial Timesのインタビューの中で答えています。
ソニーも同様に携帯電話やゲーム機などの機能を持つAndroidOSを採用した新型情報端末を、日本を含む世界各地で今年度中に発売する方向で検討していると伝えられています。ソニーの場合携帯電話はXperia、ゲーム機はPSPをすでに持っているためPSPスマートフォンではないかとの憶測を呼ぶ結果となっています。
KindleもAndroidもライバルは何かと言えば、Appleです。
任天堂もソニーも、互いの製品を意識した機能を搭載しようとしているわけではありませんl。確実に凝視しているのは”Apple”です。
最初はウォークマンの現代版解釈プレーヤーだったiPodはいつの間にか情報端末から携帯電話へと進化し、iPadでPC機能をも取り込み気が付くとゲーム端末としての進化もするようになってきました。もうAppleはすべての情報製品の君主として君臨してしまっているのです。
任天堂の本来の計画は1年ないしは2年先にDS後継機発表だったのではないでしょうか。DSi LLはその機器構成を見る限りDSiから次世代機(3DS)への販売シェアを維持するためカンフル剤としてのつなぎの役割を担っていたはずです。
日本でDSi LL発売後半年経たずに、海外では発売前にほぼ1年後以内には新型3DSを発売するとプレスリリースを出したのは、Appleの急激な成長を見守りつつ新型機を開発する余裕が任天堂にはなかったことに他なりません。
まもなくE3で発表されるNintendo 3DS、そこにあるのは任天堂のAppleに対する意地か焦りか、評価の時はもうすぐです。
おお!
いいですね。
頑張ってください
NAKKANさんコメント第一号ありがとうございます。
あくまでもメインは大人のためのゲーム講座というつもりですけど、がんばります。
そうだったのですか・・・任天堂やSONYはお互いよりAppleをライバル視してたなんて・・考えもしなかったです。勉強になりました。有難うございます。
Appleは両社に取ってかなり強敵になり得る可能性を秘めています。
何しろ、いつでもダウンロードできる環境を持っている端末を常にユーザーが持ち歩いてくれているわけですから。ソフトバンクが飛ぶ鳥を落とす勢いなのはすべてiPhone(と、今後はiPadも)のおかげです。ユーザーが増加の一途であることも両社には脅威でしょう。
コメント含めて全て読ませていただきました。
なんていうか、もうソニーは終わりかなぁとか思ってます。
携帯電話(スマートフォン)にしたところで、iPhoneに勝つことはできないと思います。
ダウンロード方式は好きですが、値段が高すぎですし。
アプリもiPhone、iPadの方が安いし、楽いし、多いしでソニーを上回っていると思います。それに、最近では太鼓の達人やバイオハザード、ファイナルファンタジーなど、手強い味方がiPhoneにつきました。これからゲームがどのように変化していくか、楽しみです。
ソニーがXperiaをドコモで出したのは、将来の伏線かなぁと思っています。
ソニーはソフトバンクで出すとiPhoneに食われるし、ドコモはスマートフォンが主流になるとようやく気が付いたのにiPhoneは手に入らないのでソニーと手を組んだという、両社の思惑の一致の結果かな、と。
PSPフォンでソニーがAppleと対等に戦える要素があるとすればPSPをアンドロイドベースに仕立てて安価な製品とし、ドコモがバックアップする効果が最大限に発揮されたときだけでしょうね。
ソニーの失敗は、いきなりダウンロード販売のみへと舵を切ったことです。ユーザーが付いて来れませんでした。
Appleはしたたかに音楽配信から始めて、コカコーラと組んで当たった人に1曲などダウンロード購入を体験させておいて、一般の開発者にも門戸を広げて販売網まで広く提供しコンテンツを揃え、品薄商法(これ、Appleは昔からやってます。ドラクエ発売騒ぎを毎回やっているみたいなものです)でマスコミに騒いでもらって注目を集めるという戦略が今につながっています。
次はゲームの番です。
コントローラーないですが、DSがタッチパネルだけで、Wiiがモーションコントローラーだけで今の地位を築いたわけですから最初からIphoneありきで開発していけば何の問題もないと思います。
とはいえ、私はiPadも迷ったあげく買ってませんし、iPhoneももうすぐ出るだろう4Gをどうしようかと迷っています。
手が出せない理由は1つ、10年超えのドコモユーザーだからです。私みたいなドコモユーザーをPSP+Xperiaで釣ってほしい。
ここめちゃめちゃかこいいですね(^^o
こっちも応援してます!頑張って下さい!
こっちも自分とこにリンク貼っていいですか?
@白たこやきさん
ありがとうございます。リンクもOKですよ。
こっちは相互リンクする準備してないからどうしよう…見切り発車だったから…
いえいえ(^^o
貼らせてもらえるだけで結構ですよ!!
大満足です(*^o^*)/
ソフトバンクはiPhone、ドコモはXperiaとPSPフォン。
あれ、auは・・・?任天堂と繋がる?
PSPgoの失敗はダウンロード販売にあったのではなく、SCEには色々な都合があったのは分かりますが、ダウンロード購入するよりもAmazonでパッケージ版を購入した方が安いという価格設定の失敗が大きかったかと思います。
また、iPhoneの成功には$1ソフトの存在も大きいですよね。
携帯ゲーム機は岐路にかかっているのかもしれません。
3DSはどういう手を打ってくるのか楽しみです。
@エドガーさん
auは….トヨタがバックについていながらふがいないですね。
最初に独自でCDMA方式を採用したころから転落は始まっていたのかもしれません。auの時代はもう…
@774さん
パッケージ版ならプレイした後売却したら結果的に安くなりますからね。だから最近中古の流通自体を敵対視する風潮が業界にはあるみたいです。CDだって昔から中古流通はあるわけですから今更です。購入した自分の財産を売る権利は消費者にあるわけで、そういった意見はユーザーにとっては受け入れ難いでしょう。
どこまで行っても流通マージン取る中間業者がいるのが根本的な問題です。その価格に合わせてダウンロード販売価格を決めてるからなおさらです。
ダウンロードを薄利多売で格安にしたら今は販売店や中間業者からクレームの嵐ですからね。そうなるには時間がかかると思います。