白ロムが安いWindows Phone IS12Tを試す


日本初のWindows PhoneであるauのIS12Tの白ロム価格がここのところ暴落しています。32GBの内蔵フラッシュメモリー搭載なのにアマゾンなどでも新品が1万円ちょっと、オークションでも8,000円から9,000円程度で入手でできるようになってきています。発売からまもなく1年が経過しようとしていますがいまだに後継機どころかライバル機ですら存在しない唯一無二のWindows Phoneが気になったので白ロム(契約していない電話機単体のみ:新品未使用品)を購入してしまいました。購入したカラーは「シトラス」という気持ち緑を混ぜたような鮮やかな黄色です。

IS12T

スマートフォンと言えばAndroidにiOS、どちらがいいの、どこが違うの、と雑誌などで騒がれはじめて久しいですが、スマートフォンと言う言葉が登場し始めた頃のスマートフォンと言えばWIndows Mobileだけが唯一無二の存在でした。ここ近年のスマートフォンの先駆けだったと言っていいでしょう。そんな私も一時はウィルコムのW-ZERO3やイーモバイル EM・ONEに憧れたものでした。

そして時は移り変わ…らずに気が付いたらAndroidとiOSにスマートフォンは席巻されてしまっていました。ニンテンドーDSが築き上げAppleが認知させたタッチパネルのUI(ユーザーインターフェース)をようやく今風にしたモバイルOS Windows Phone 7でマイクロソフトがスマートフォン市場に打って出て、日本語に対応したWindows Phone 7.5 “Mango”のMetro UIを搭載した日本初のWindows Phone “IS12T”が2011年8月にauから発売されたのを皮切りに次々と…発売されることなく、結果日本で発売されたWindows PhoneはIS12Tのみの孤軍奮闘状態でもうすぐ1年を迎えようとしています。

内蔵メモリーを32GBも搭載しているのに1万円程度で買えてしまう、所有欲を満たすレアなスマートフォンと聞くと所有欲を満たしたいと考えるのが普通です(!?)。auと契約する気はありませんがWi-Fi運用でも十分実用になるので、市場から消えてしまう前に手に入れました。1週間程度持ち歩いて使ってみた感想です。外出中はSIMフリーiPhone 4S + NTT DoCoMoのXiでテザリングしていました。

■感触レビュー

Windows_Phone_Start

タイル状のインターフェースが特徴のMetro UIです。タイルはいわゆるショートカットで、タイルの中にアイコンと文字が書いてありますので同じ色のタイルが並んでいますが使いにくいことはありません。タイルの並び替えも長押し+移動でAndroidやiOSと同じです。

タッチパネルのタッチした感覚は私が持っているMEDIASやREGZA PhoneなどのAndroid端末よりも優れています。最近の端末だとGalaxy S3には劣りますがその他のAndroidより扱い易いと思います。iPhone並に扱い易いと表現したいところですが、感度を上げすぎというか、指を離した時にそれを動きとして認識して画面が動いてしまうところが気になります(iPhoneにはそれがありません)。

Windows_Phone_Menu

メイン画面で右フリックすると出てくるメニューです。Androidでも全てのアプリなどを表示する画面がありますが(iPhoneには逆にありません)、オリジナリティを出すために縦一列にした感がありちょっと使い難いです。カーナビの住所検索のときに「か」と押すと「か行」のものだけをリスト表示する機能がありますが、あれと同じような機能がついているのでスクロールを永遠に行うような真似はしなくても済みますが、そもそも私は個人的にカーナビのあの機能は好きではないのです。Windows Phoneでもそれは同じです。メイン画面にタイルとしてショートカットを貼付けできますのでよく使うアプリなどはそちらへタイルとして出しておいて使うのがポイントです。

IS12T_bing

IS12TにはAndroidも廃止した検索専用ボタンがあります。押すと検索画面になりますが、マイクロソフトなので検索エンジンはbing専用です。GoogleかYahooしか使ったことないのでこんなところでマイクロソフトを主張しないで欲しいです。

■ブログが書けるのか
スマートフォンを持つ目的は、通勤時間中にブログ記事を書くためです。自宅ではMacで作業しますので、可能な限りクラウドを活用してスマートフォンとPCとでシームレスに作業ができるような環境を整えています。

基本的にはGoogle Readerを使って海外のウェブサイトのRSSをチェックし、ツイッターでツイートをチェックして気になったニュースを翻訳して毎日記事を書いています。ツイッターも既読ツイートをクラウドで共有できるTweet Markerに対応したクライアントを利用することで、気分でデバイスを選んで適当に使うことができる環境にしています。

メインはiPhoen 4Sですが、iPhoneでは
RSSリーダーとして『Byline Free』(無料)
ツイッタークライアントとして『TweetList』(無料)
を使っています。

Androidではほぼ全てのデバイスに同じアプリを入れて気分で選んで使っています。
RRSリーダーとして『gReader
ツイッタークライアントとして『TweetCaster
を使っています。
ツイッタークライアントはTweet Markerとの連携具合は『Plume』の方がいいのですが如何せん読み込み速度が遅いのでTweetCasterを使うことの方が多いです。

この組み合わせで気が向いたタイミングで好きなデバイスをチョイスして使っています。ネットに繋がってさえいれば既読が共有できるので非常に便利です。

ただし、記事を書く場合は英語のウェブサイトをコピーして一旦テキストエディタへペーストしてから翻訳ないしは要約するという手順を踏んでいるので、テキストのコピペ能力が非常に重要になってきます。この点においてはAndroidは使いものになりません。とにかくコピーでテキストを選択し難いのです。選択した後拡大縮小すると選択したものが消えてしまいますし、サイトの改行部分をコピーすると半角スペースが勝手に挿入されてしまいます。Galaxyシリーズはこの点をカスタマイズしているので初代Galaxy Sから非常に使い易くなっています。なお、Android 4.0(ICS)からコピー時の選択がちゃんとできるようになってきていますのでこれからは改善されて行くのではないでしょうか。半角勝手に挿入はNTT DoCoMoのAQUOS Phone stで試した限り解決していないようです。

そういった理由でブログの記事自体を書くのはiPhoneないしはMacで行うことにしています。Dropboxに保存してあるテキストファイルをエディタで編集しています。

AndroidもiOSも特徴的なのは、上記のことがすべて無料アプリで実現可能だということです。

さて、同じことがWindows Phoneでもできるのかですが、結論から言うとできません。

まず、アプリの絶対本数が足りません。2012年7月現在で10万本に届きません。まだまだ発展途上です。
windows phone 7 applications

しかも日本語のアプリが少ないのです。テキストエディタなど2バイト文字を扱うアプリは日本語に対応していてくれないと困りますし、何かと日本語で設定できないだけで困ることが多いのですが、そもそもアプリの種類が少ないため選択の余地がありません。

Windows Phoneのウェブブラウザ(標準はInternet Explorer)でのテキストコピーは該当箇所をタップすると選択バーが出てくるのでそれを必要な箇所分まで広げるだけです。iOSと同じように(Androidとは異なり)拡大縮小やスクロールさせても選択箇所はクリアされません。この点だけで私的にはWindows Phone合格なのですが、テキストエディタがそもそもないのです。

これはWindows Phoneに標準でOfficeがインストールされていることと関係があるのかもしれません。文書作成などはOfficeでやればいいのであって、わざわざテキストエディタを使う必要はない、と。

しかし、OfficeはSkyDriveというマイクロソフトのクラウドサービスとは連携していますが、DropBoxには対応していないようなのです。EvernoteやSimplenoteなど他のクラウドサービスを利用するのも手ですが、今の環境を全面刷新してiOSとAndroidでもそれらをサポートするテキストエディタを揃えるところから再び始めなければなりません。

また、RSSリーダーやツイッタークライアントもそれなりにはあるのですが、とにかく有料なアプリが圧倒的に目立ちます。

ユーザーが少ないこともアプリが増えていかないことと無関係ではありません。開発者にとってWindows Phoneのマーケットに参入しても費用対効果が薄いことが参入の障壁になっています。

Windows Phoneはアプリ購入時に試用モード(もちろん無料)があるのでお試しで気軽にできるという点ではスマートフォンの中で最も優れていると言えますが、それでも問題なのはアプリに選択の余地がないということです。ネット上の情報もかなり少ないです。auのIS12Tの1機種だけしか存在しないのですから当然と言えば当然ですが、iPhoneも記憶媒体の容量の差こそあれ最初はソフトバンクから1機種しかなかったのですからこの点でもWindows PhoneとiPhoneとは大きな差があると考えるべきでしょう。

最終的にIS12Tで私がブログの記事を書くために選んだアプリは次のようなものでした。

RSSリーダーとして『FeedWorm』(無料)
ツイッタークライアントとして『Mehdoh』(無料)

MehdohはTweet Markerの公式サイトには記載がありませんがTweet Markerをサポートしています。が、Tweet Markerを有効にしても動作しなくて困っています。

テキストエディタはSimplenoteと連携するSimple Paperにしました。DropBoxと連携できるテキストエディタが見つからなかったためです。

何しろ情報が少ないため日本語で検索しても情報が得られません。英語で検索した方が良い結果が得られます。

1週間IS12Tを使ってみて、現時点では(ブログを書くというツールとして)Windows Phoneを常用するのは少し厳しいなというのが感想です。しかしこれはすべてアプリの少なさに起因するものであり、操作性自体には何の問題もありません。ないどころかAndroidよりも扱い易く感じます。iOSと同じくOS自体に自由度はなさそうですが(日本語入力環境が変えられませんし、辞書登録もできません。定型文登録などもできませんが、ns提携hというアプリで定型文ライクなリストからコピペ運用程度は可能です)、使い勝手自体は熟成段階のOSだとしても悪くはありません。

32GBもの容量のメモリを搭載していてもそれを使いこなすだけの環境が整っていませんが、10,000円程度で新品の白ロムが何の縛りもなく手に入ります。今後は他のキャリアからも発売されて成長注目分野になるかもしれませんので今のうちにWindows Phoneを手に入れて慣れておくのも楽しいと思います(ただしWindows Phone 8へのアップデートはIS12Tに関してはありません)。

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